もうひとつの空



コインパーキングの入り口に
掲げられた「空」に
深い青も雲も見えないけれど

けれども
そのそばを通り過ぎるたび
もうひとつの空を想う

今は空っぽでもいつかは満たされて
見たこともない青空になるかもしれない
そんなことを

僕は自分だけの車も
もちろん鍵も持たないけれど
その空へと想いを
走らせることはできる

霧のような雨のような
時間の向こうを潜り抜けたら
いったい何が見えるのだろう

今まで見たことのない
来たことのない
見晴らしのよい澄んだ青空なのだろうか

何度も何度も
同じ景色を通り過ぎながら暮らす毎日

ある日突然
見たことのない気持ちを仰いだ時のように
僕はもうひとつの空に
いつか出逢うことができるだろうか

やがて訪れるかもしれない
見たことないくらいに澄んだ
みずいろの車をこの場所に迎えるために

低く掲げられた
コインパークの「空」は
そこに太陽もないのに
今日も自分で光っている

駅前に向かう何人もの人々は
ここも空の入り口だってことを
誰も気づくはずもない

身近すぎて当たり前すぎる時が
自分の「空」に向かって走ってくる時
きっと初めて気づくんだ

見たことのない青空
もうひとつの空に
きっと初めて気づくんだ




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この記事へのコメント

2011年07月06日 16:16
eriさん、きょうは梅雨時のはっきりしない青空ですが・・・。

いつか出逢う もうひとつの空は

きっと、遠くまで澄んだ、爽やかな風が通りゆく青空なんでしょうね・・・。
2011年07月06日 23:43
ふーちゃんへ

朝は晴れていたのに、お昼から雨に変わりました。不安定な空模様です。こんな時は澄み切った青空に会いたくなりますね

雨の次は晴れ・・・。雨の心模様の日にも、いつか、遠くまで続く青空が見えると、信じて歩いていきたいですね・・・

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