テーマ:自然

もうすぐ田植えがはじまるよ

こんだけの水を張るのに どんだけ歩いたかわからへん言うてた みぞほりって言うてな あっついけど みんなで用水路の川掃除にも 回ったんやって言うてた すいすいすいすい どの田んぼにもな 元気な水が流れるようにって 池の水門を開ける日は 土の田んぼも 生まれかわるんや 真っ白に乾いた土の上に 朝一番…
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蝶は飛んでいった

初夏の匂いのする花びらの上 一瞬 つかまえたくて 止めてしまっていた呼吸 噤んでいたくちびるが開いて あたらしい風が のどいっぱいに注がれた 蝶は飛んでいった 閉じていた羽を開いて 開かれる初夏の空へと 雲は跳ねて飛んでいった 見上げれば広げられた …
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いのちのかおりがしている

足もとの 背の低い草の絨毯は 春に向かって転がってゆきます まだひとさみしい細い道の上を 脇目も振らずに どこまでも転がってゆきます 私たちは当てもなく歩きます 背の低い草の 上下にも 内側にも 染み込んでいる 青々とした緑のかおり 濡れてまだ乾かない 小さな葉っぱをつたって 地を踏みしめる運…
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つばめが飛んでいる

しわしわ雲を その翼で伸ばすように つばめの群れが飛んでいる 昨日まで濡れていた空は 遠くまで響き渡る声に 照らされている マンションの洗濯物さえ 洗いざらしの 鳥になりたがる空の青み ベランダの大群は パステルのなが袖を はためかせていた どこまでもどこまでも 飛んで行くつばめたち …
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桜の樹の下で

風が吹くたび にわかに降りだすのは 薄紅色のかたち 傘のいらない雨に濡れて 春爛漫 綿雲はゆっくりと動いていた まぶしすぎて 誰かが てのひらの傘を開いた 満開の桜の樹の下で
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春の朝

みんな生まれる時は晴れを見る だけどいつしか 慣れない風を知って 冷たい雨を知って 空が雲を渡るように 姿かたちを変えながら 私たちも移動してゆく 何度も何度も 巡る四季 何度も何度も 雨と風が止むたびに 空にもこころにも 目覚める晴れはやって来て 春 ささくれた風の中でも 草花は目…
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縦になる

昔からある校庭の大樹は 深い文字の香りがします 此処に立つとこんな私でもなれる 遠い空の一行の自分に 友達と帰り道 長く一本に横たわる 短い草丈の道端に コロンと寝ころんだ時も 縦に流れる雲が二人に来ました 何気ない今日が空まで続いています 背の高い白い一頁には 間広い道がひらかれています 夕日の鞄に…
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分度器

 「空の分度器は180度しかはかれません。海の分度器は180度しかはかれません。お互いを重ねてみると、たちまち360度の地球が広がりだすのでした。」  ふと、  今私たちが立っている姿も景色も  垂直ではないと気づくのです。  青々と、青々と、  地球はまわり始めるのでした。  ふと、  小さな街の真ん中でビル…
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三月一日

二月二十九日と 紙に書こうとして 消しゴムで消した 今日はもう 二月ではなくて 三月一日 消しゴムでは消せない 透明な二月の風が 陽に満ちた窓の隙間から 頬をかすめてゆく 昨日まで ずっと一緒だった 二月のなごりが あちらこちらで滲んでいる …
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斜めに降る雨

やあ また会えたね 斜めに降る癖はそのままだね ほんの少しだけ ひとを 困らせる癖 アスファルトに落ちてくる 君の音がしている どんな傘も どんなレインコートも 君を孤独にしてしまうけれど 通り道に続く草も木々も 君を濡れながら 想っているよ …
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光の素手

ふくらんだつぼみを 開いてあげることはできません 開きかけたつぼみを 素手で開いてしまったら ぽろぽろと崩れて そのまま動かなくなってしまうのです ぽつぽつと 道の途中で開きかける花のつぼみ 同じつぼみを 毎日 毎日 ずっと ずっと 見つめ続けていると 何…
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コートを着て見た海

誰もいない立春の海は かたちのよい貝殻が 探さなくても見つかるのです 子連れの家族が ビニールの袋いっぱい 貝殻を集めています まだ名ばかりの春 コートを着て見た海は テトラポットに描かれた 走り書きのように 何気なく刻まれるでしょう 遠くから流れてくる 単線の踏み切りの音 その駅に降りるのは …
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たいおん

ふざけて笑うたびに 生まれてくる 呼吸の白 音をたてることもなく 冬空に溶けてゆきます 夏には気付かなかったものを 寒さが教えてくれます 僕たちの体中に みなぎるもの つま先からゆびの先まで たえまなく 流れているひとの色は ひとりを想う度に もうひとりのひとの色へと 流れて行こうとします …
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そうしそうあい

そらとすいへいせんは どうしてそんなに まっすぐにかさなりあえるのですか こごえるまふゆがきても こおらずに もえるようなゆうぐれに おちてゆく どこまでもひとすじに かさなりあえた けしきのなまえは
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たね

おちこぼれなんて よばないでください ぼくは しんじた つちのうえに こぼれて かならず はなになります すがた かたちは ぱっとしない かもしれませんが これから たくさんの みずをすって たくさんの ひかりをあびて かならず うつくしい はなになります…
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うつくしい整列

たどりついた秋のかたすみで 知らない同士が群れています ざわざわと風に揺れている 見渡す限りのコスモス 天の耳にも響いてゆきます 花びらのようにたおやかな ほんのすこし赤らんだ 音をつつんで 秋の風は吹き続けるのです 地図のない呼吸は 果てしなくひろがり 緑の枝葉は 姿かたちを整えるのです ここで出…
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とおいところから

ぼくにとって きみのまちは とおいところ あきが ちかくにいてくれる しかくいまどのとおくで おそらくきみは しずかなよるをすごしているでしょう きみとって ぼくのまちは とおいところ だけど きっと おなじように ちかくにきます きみとぼくの しかくいま…
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ゆうやけトラック一号

とんぼがとんでいた いなほのうみ もうすぐトラックにのって コンバインのサーファーが やってくるんだよ むぎわらぼうし とばないように きあいをいれる ふかくふかく かぶりなおして あきのうみに のぞんでくるんだよ れんげのはるを おもいだす まだちいさかった みどりのなえを おもいだす な…
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きんもくせい

はじめて君の名前を聞いた時 僕は君のことを 宇宙の星だと思ったよ きんもくせい 僕の知らない宇宙から とってもいい香りがしてくる きんもくせい 誘われるままに 振り返れば 向かいの垣根の向こうにも 三軒向こうの塀の上にも 淡い淡い太陽の色した 小さな小さな …
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十五夜の街で会いましょう

いつも何気なく見ているあなたを こんな気持ちで見つめるのは おそらく 一年に一度きりです 高い建物 低い建物 かすれたアスファルトの上 さまざまな居場所から 今宵のあなたを探しています フラワーショップでは ススキと萩が顔をのぞかせています かさかさとした…
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彼岸花の咲く道は

いつもは隅っこでしかないあぜ道も まんなかになる よく舗装されて 陽ざしを反射する歩道よりも 遠くまで瞬いてた 紅く紅く乱れ咲く 彼岸花の列 道と呼ばれることさえ 躊躇されそうな 隅っこでしかなかった そのあぜ道を変えてゆく 次々と乱れ咲きながら 悠々と…
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日暮れまで

君が着くのが早いか 僕が着くのが早いか ずっと向こう側 坂道のてっぺんまで 自転車を走らせてみよう 太陽が淡く溶けながら 追いかけてくる 夕暮れのゆるやかなダッシュ 僕たちが着くのが早いか 太陽が着くのが早いか 自転車を走らせてみよう 太陽は仕舞いきれないほど 大きな車輪で 月の夜を迎えに行く …
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見慣れた景色に

流れる水に映るかたちは 何処にも流れていかない それは 君がここにいるから 君がずっと ここにいるから もうすぐ 遠くに見える綿雲が流れてくるよ 少しずつ かたちを変えながら 知らない雲と君が立つ流れのゆくえ かすれるようにクロスしてゆく それでも君はか…
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地球の空の片隅で

ねえ 僕たちって宇宙人なんだね 地球って星に住む 宇宙人なんだね 君たちにそう聞かれた時 私はこっくり うなづいた 夏の終わり 秋の始まり 地球の空の片隅で 町工場の夕凪はゆっくりと腰を上げて 空き地の草凪にうなづいた 動き出す 動き出した ねえ 季節と季節の間の空の下で 水の音がしている…
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そっぽ

動物園のキリンが 僕たちと違う方角を見ている 君はあれからすぐに フラミンゴの方角にみとれて 僕と違うところをみている 今日の風はどこ吹く風 広場の風見鶏は 屋根の上でくるくるとまわりっ放し 東西南北にいそがしい 日曜日の動物園 おおぜいのひとは どうしようもないくらい ひとである一日を忘れて 陽ざしの…
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裸身

雨降りの向こう側には 晴れた空が待っている 嘘など無い遠さ 教えてくれる 目を閉じるだけで せいいっぱいだった雨の季節の 重い雫の音を覚えていた 壁に留められたカレンダーの写真は 次の季節へとめくられてゆく 夏が濡れながらやって来る 重なり続けた雨を脱ぎ捨てて また雨期の面影を残す初夏の曇り空を 不器用に…
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自由研究

有り余るほど時間の溢れる夏休み いつもと違うところに時計の針は止まる 有り余るほどの時間の中で 僕は一点を見つめた 図書館の窓際のずっと向こうまで プールサイドの水際のずっと向こうまで 考えれば考えるほど 僕の一点から広がってゆく 自由っていう言葉 何気なく立ち止まった空の下 空いっぱいに描かれた飛行機雲…
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梅雨明け

傘を気にせずにちょっとそこまで 買い物に出かけられるお母さん 傘を気にせずにとなり町の公園へ 遊びに出かける子供たち 今日は久しぶりに傘をおいて 帽子をかぶっているお姉さん いつも見ている空なのに 何だか久しぶりに見える 空の色 傘を気にせずにもっと前から 木立の蝉は鳴いていた いつもよりも ぐっと…
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海のオルガン

春の間に幾度も練習していた今日が 波の鍵盤に響きます 与えられたすべての時間の指で 海は届けたいのです 彼方から届く波は夏休みの音がします 子供の瞳のように光を走らせながら まばゆい季節を奏でています 波の覚えた手のぬくもりが 水の温度をぬるませて 素足では近づきがたかった 海を大きく開いてゆきます 夏…
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ぼうぼう

ぼうぼう 夏がやって来たよ 今日は真夏日って言うんだよ ぼうぼう いつのまにか すらりとのびた背丈 ぼうぼう もうここには 誰もやって来ないと思っていたのに いつのまにか小鳥が降りて来た 夜になると 星に向かって虫たちが奏で始める ぼうぼう 何にも…
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