がんばりすぎない歌を

何に縛られてる
縛られてる
縛られてるの

不自由という言葉が
悪戯に心をとがめる

上辺とルールだけ
そんな世界に
息を詰まらせている

降ろしたての
スーツさえ
まるで重い鎧のようだ

評価と責任が
摩擦してる
オフィスの一角で

他人の目線をうかがう
情けない自分に泣いた

何を感じながら
何を求めて
何を信じて
生きていけばいいの

答えはいつも途中で
薄曇りの空に消えてゆく

晴れそうで晴れない
薄曇りの空の下で

がんばりすぎない歌を
即興で作った

言葉にしたいけど
上手く言えない
不器用な思いたちを

上手く吹けない口笛で
音符にして風に流した

何に縛られてる
縛られてる
縛られてるの

いい人でいないといけない
無意識な思いに決別を

大手を振ってゆくんだ
背中伸ばし
次の休日に向かって

休日に向かって
働くこと
それも素敵な生き方

水を得た枝葉のように
心も体も伸ばして

自分だけの根を伸ばし
自由な溜息つくのもいいさ

君は君しかいない
君だから君だよ

そんなやわらかな風が
見慣れすぎた空を包んでゆく

固くなった肩を叩いて
苦笑いすることさえ
がんばりすぎない歌になれ

何も縛られない
縛られない
僕たちにはそんな休日が必要






MYDEAR/新作紹介 掲載 (一部改変)

***どうもありがとうございました。***

もうそれ以上

もう何もないのです
もうそれ以上

登りつめれば広がっていた
一面に光る枯草の雫
昨夜の窓越しの雨の音

見上げた空の青さ
もう何もないのです

見上げたこの空には
もう何もないのです
昨夜の雨はもうそれ以上

休日の風の中
いつもより
あたたかな冬の中

いつもより
両手を少しだけ
強く振って歩きたくなる

何でもないひとりきりの私
何でもない時間の中

もうそこにはそれ以上
もう何もないのです

いきあたりばったりの
不器用にでも辿りつける
もうそれ以上何もない世界

遠くに見える住宅の
フェンスに掛けられた傘の花

昨夜の雨の音は消えてゆく
目の前に広がる
枯草の雫の匂い

休日のおだやかな晴れ
光と風の匂い

ここに辿りついた人の
胸に沁み込んだ
寒色の雨さえも消してゆく

遠くに見える鮮やかな傘の花
もう何もないのです
今はもうそれ以上





MYDEAR/新作紹介 掲載
**どうもありがとうございました**

冬の向日葵

カーテンでもソファーでもない
僕自身を守ってくれる
本当のものは

誰にも見られたくない
色んなもの冷たくする不安を
あたためてくれるもの

真冬の朝を映す暖房の部屋
一冊の写真集の中で輝きながら
咲いていた向日葵のその姿

真夏の空の光を浴びながら
金色の花びら揺らしていた

窓の外は本当の空
どこにも向日葵はないけれど

久しぶりによく晴れた
果てしない今日という空の光がある

何かを隠し続けることよりも
何かにずっと横たわることよりも

誰もいない今日の空の光に
いっそ心の全部を
さらけ出した方がいい

ふとそんな風の声を感じたから
朝一番の窓をひらきたくなった

振り向けばすぐそばに映る
過去という凍てついた
花びらの一枚一枚を

眩しい向日葵色に変えたくて
計り知れない自然の光を浴びたくて

明日の方向を感じながら
ただあるがままに揺れたくて

写真集のような動けない世界から
見えない窓をひらき

降り注ぐ本当の光の世界で
私は私だという勇気で輝いている
冬の向日葵になりたくて










***MYDEAR/新作紹介 掲載 (一部改変) ****

どうもありがとうございました。

.

距離

道行くその先に
何があろうとも
生きていきたいんだ
ここに生まれてきたから

誰かのものさしに
計られたくない
目の前にある距離
踏み出してゆきたいんだ

そう感じさせてくれた
友だちの住処は遠くても

目を閉じれば
すぐにそばにいる
心強い距離が僕にはある

手の届く場所にいるだけが
すぐそばという距離じゃない

離れていても感じられる
君のあたたかい心が
僕にとって一番の距離

君に出会えて本当によかった
繋がっているその距離が
ずっとそばにいるって君だから



.

おそろい

寝ている時も起きている時も
休みなく働き続ける
左胸のハート

忘れかけてしまうけれど
はっと思い出すんだ

特別な想いに出会うたび
とくとく響いて
はっと思い出すんだ

思い切り笑いたい時も
思い切り泣きたい時も
確かに響いていたよ

誰もが暮らしてゆく
せわしい時の音に
かき消されそうになるけれど

どこにも行かない
置き去りになんかしない
今日も胸の中で響いている

これからもあなたと
履きなれた靴音のように
どんな時にも響かせたい

暮らしてゆく時に響かせたい
生きてゆくっていう
おそろいの音







冬の質問

北風の冬に手ぶくろが

あたたかいのはどうしてですか


手のひらを冷たくする

デスクの向こう

ガラス窓越しの風の並木道


片手で触れた冬のはじまり

途切れない人並みを染めていた


厳しい北風は目の前に置いてゆく

とけそうでとけない

冬の質問を今日も置いてゆく


これから始まる冬の日に

吐く息は日ごと白さを増してゆく


きっとそこに置かれたてぶくろが

あたたかいからじゃないんだ


手にした人と

手にされたものたちが

かさなりあってぬくもりが生まれたから


窓越しに浮かんできた心の友よ


今日も君は生きてゆくよ

どんな人生の風にも

どうにか耐えながら生きているよ


そして君は忘れないでいるよ

かなしみにつつまれて

見えなくなったぬくもりに


しずかな勇気で手を伸ばし

きっと誰かをあたたかい笑顔にしてるよ


誰も冷たい孤独にだけ触れないように

誰も生きているこの身の

たったひとつのぬくもり

どこかに忘れてしまわないように


きっと本当に触れなきゃいけない

心の寒色(さむいろ)に

時間のゆびさき伸ばして続けている


こつこつと音を立てながら

僕たちの耳に近づいてくる時間の音


この身をあたたかさを知る時

自身にもたらされた

たったひとつのものを感じる


僕たちは今日も生きている


僕たちはこれから

何かひとつに触れながら

時には余りにも理想を求めすぎて


もしかしたら泣くことだって

あるかもしれない


だけどそれでも負けずに

もう一度笑いたいと願い続けたい


とまどいの空白の迷路に

頭を抱えることになったとしても

繰り返される質問の答えを探し続けたい


ある日は一日の定規をあてながら

ある日は明日のノートに顔を伏せながら


どこにでもある消しゴムでは

消せそうにない平面

くりかえされる日々の根底の思い


冷たくても

この手で触れながらここに生きていく


今年も冬がやってくる

今日も厳しく北風は問いかけてくる

今日も切なくこの町に問いかけてくる



半分夕暮れ


週末のホームセンターで
鳴いていた虫の声が
まだ耳に残っている

四角い箱につくられた
不自然な自然の中

こんな狭い空間にだって
自由をつくることは
できるんだっていうように

いつまでもいつまでも
生きているその声を
行き過ぎる人の靴音に
負けないくらい響かせていた

週末の店内の人いきれ
どこもかしこも
レジは長い長い人の列

渡されたレシートの上の
おつりが次々と
使い慣れた財布に消えていく

やっと通り抜けて出口
見えてくる
空きのない大きな駐車場

そこから見えた
半分夕暮れの源の空から
ひんやりとなびいてきた
小さな秋の気配

おとなりに見えている
半分草むらの建物の跡地から
力強く響いてきた
小さな虫たちの大きな声

自由は自由
誰にも境界はひけない

いつだってどこでだって
作り出すのだって
感じるのだって

それは自分自身の中に
きっとあるから

息の詰まるような日々の中でも
ただっ広い日々の中でも
オリジナルの自由を
手にすることはできるはず

半分だけ寂しくたって
半分だけ虚しくたって
残りの半分は
きっと明日に続いてるはず

ただ後悔のしないように
長い時をすり抜けていきたい
そこで見つめる心の空に
愛ある風を感じていたい

半分夕暮れのとろんとした空の下
もうすぐ本番の夕日が熱く溶ける
人々の車は次々と帰路につく

見慣れたという名の奇跡は
空気のような幸福で
僕たちの休日を包んでくれる






**MY DEAR/ 新作紹介 掲載 **
*どうもありがとうございました*

ひとり

ひとりはひとりじゃない
ひとりはこれからのもうひとり

生きていればいつか
出会える心の友だちに

ひとりはおわりじゃない
ひとりはこれからのはじまり

生きていればいつも
出会える心の旅人に

そしてふたりからさんにんへ
もっともっと遠くにつながる
ひとりの始まりよ

あなたがいたから
ぼくはもうひとりじゃない

あなたが生きてくれたから
ぼくは君と巡り会えたんだ

ひとりはふたりへの旅立ち
ひとりの今のあなたと会うために

ひとりのぼくは今日まで
泣きながらでも
どうにか生きてこれたよ

そしてこれからも
ひとりからはじまったこと

くちびる かみしめて
ひとみを 強く閉じて
もっと感じたい

いのちの鼓動を
いのちの瞬きを
ひとりからはじまった全てを








星の匂い

夕涼みと言いながら
玄関のドア開いて
夜風の道を歩き出した

ずっと広いと
思っていた夜空が
今日はこんなにも近い

星は距離を置きながら
届きそうで
届かない薄明かりの中

立ち込めた草の匂い
どことなく
染みついた星の匂い

いつのまにか時はすぎて
知らぬ間に
子供は大人になってゆく

それは後から
振り返っていつも
しみじみと感じること

幼い頃は
とてつもなく大きく感じた
一つ一つの悩みも

遙か今は
芥子粒ののような
小さな夜空の星の物語

だからきっと
今の一つ一つの悩みも
いつかそうなるのだろう

だって今日は
いつもよりも
こんなにも夜空が近いから

どんな遠い距離も
まっすぐもジグザグも

途切れずにひとつであれば
想いのひとすじに
きっと続いている

だから僕は信じているよ
今日の夜空の近さを

この手を伸ばすたびに
感じられる
今日の夜空の近さを

草の匂い染みついた
星の夜風が僕たちを
少しずつ大人にしてくれる









MY DEAR/ 新作紹介 掲載

**どうもありがとうございました**





余分

君はいつも
人よりも少し大きめのカバン

その細い肩にかけて
今日も一日を歩いてゆく

カバンの中にあるのは
余分なものばかり

だけど
余計なものなんて
その中にはひとつもない

たとえば
もう一人分の絆創膏
もう一人分ののど飴

余計なものなんて
その中にはひとつもない

カバンの中にあるのは
いつか誰かのためのもの

どこにでもありそうな
もう一人分余分なものばかり

だから誰にだって君は
すぐにさしだしてくれる

少し大きめのカバンを開くように
僕にも足りなかったぬくもりを
すぐにさしだしてくれた

細い肩が揺れるたびに
薄れてゆく夏の光
やがて秋に透き通ってゆく

余計なものなんて
この一日の中には何にもない

この空の下にある
笑顔も涙もすべて
歩いてゆく一日に忍ばせてゆく

君だけの温め続けた
もう一人分の余分が
開かれる明日の誰かのための

記憶のぬくもりに変わること
切ない胸に信じ続けて君は
今日もその細い肩にかけてゆく














僕たちのあいだに

梅雨明けの予感の
セルリアンブル―の空

広い空のまんなかに
ぽっかり浮かんだ綿雲が
風に流れてちぎれてゆく

太陽の熱を固く帯びて
ゆらゆら陽炎くねらせる
遠くまで擦れたアスファルトゾーン

壊れた道のかけらのそばに
微かに姿をのぞかせる
地面のアースカラー

ちぎれた雲と雲の向こうに
染みわたるように続く
果てしない大空のブルー

壊れた道のかけらのそばに
せいいっぱいの両手を開く
名も無き草のその芽の青さよ

何かと何かの間には
いつも新しい風が生まれてくる

深く頬杖をついて
どこにも行けない憂鬱な時にも

開いた窓のその向こうは
きっと何かを教えてくれるだろう
きっと何かを見せてくれるだろう

中途半端とは違う
今までなかったこれからのこと

何かと何かのあいだに
心地よい日陰のような
ひとすじの風がすうっと流れたら

僕たちの悲しみは
やがて晴れ渡るだろう

僕たちの喜びは
やがて芽を吹き返すだろう

今 君は中途半端に
生きているのではないよ
迷っているだけなんだよ

一生懸命迷っているだけなんだよ

きっとそう教えてくれるだろう
きっとそう流れてくれるだろう
僕たちの昨日と明日のあいだに





MY DEAR /新作紹介 掲載
**どうもありがとうございました**







.

手のひらの地図

こんなにたくさんの
人がゆきかっているのに

どうして僕たちは
孤独を感じてしまうのでしょう

ビルの深い谷間で
並木道のゆるやかな坂で
歩みを止めて空を見上げる時

どうして僕たちは
行き先に迷ってしまうのでしょう

一人一人の毎日
何通りもの毎日

晴れ渡った空の日も
くすんだ空の日も生きてゆく

ねじれそうな時の中でも
ずっと閉じ込められた闇の中でも

生きてゆくあなたのそんな
強い孤独を今でも
心の内側でそっと愛しています



長い一人の時間が
手のひらの地図を作ってゆきます

それはまるで指紋のように
やわらかな水の輪を描いています

与えられた空間にひとつひとつ
あたらしい夢を建ててゆきます

まだ誰も知らない場所に
立ち止まる人もバスもなく

ただ広いだけの風の中
孤独だけが吹き抜けてゆきます

鼓動のように瞬く夜空の星
吐息のような雲の影

くしゃくしゃになるくらいに
握りしめる手のひらの地図
それでも破れない決心の行方










MY DEAR /新作紹介 掲載
**どうもありがとうございました**






















笑顔の花束を

                                                        .

ねえ 私の幼いころの夢は何でしょう
十(とお)数える間にあててみて

なりたいものは
いくつもあった少女時代

ふわふわシャボン玉のように
生まれては消えていった

お金や身なりだけのものじゃないわ
夢は生きてゆくためにあるの

時を重ねても色褪せない
たとえなりたいものが変わっても


ねえ 私の幼いころの夢は花屋さん
そう 今の私とはずいぶん違うけれど

ああ だけどね
その夢はどこかで繋がってたの
今も 私は花屋さんになりたかったの

どんなにささくれても
どんなに冷たくされても生きて
ひとつひとつ束ねていきたかったの

めくるめくる人との出会い
咲き誇るいのちの
愛くるしい笑顔の花束を



                                                                   .

緑のかげ

真昼のかげが揺れている
まるで初夏を思わせる
光の風が吹いてくる

朝早く降った雨の残り香
目に映る若葉の色にも
ほんの少し染みついていた

いつも陽ざしは
何かにたどりついて
一つのかげをつくってゆく

それは暗闇なんかじゃなくて
それは孤独でもなくて
ここに在るということ

さわさわと流れてくる
午後の風に揺れながら
響く木漏れ日のかげ

続く真昼の一本道に
ささやく手招きのかげ

ひらひらと
匂わせながら
僕たちの孤独に染みてくる

たどりついた新緑のかげ
ひたいに手をあてて
息を切らしながら

眩しそうに
太陽を見上げている
その真下に見えていた

揺れながら響いていた
消えそうで消えない
たった一つの人のかげ








MY DEAR / 新作紹介 掲載
**どうもありがとうございました**


























飛べない背中に

しばらくぶりの雨の音
叩きつけるような雨の音

朝の窓
一気に全開したら
雨宿りの小鳥が飛んでいった

狭い屋根の下
羽を寄せ合いながら
ずっと雨を凌いでいたんだ

何気ないようで奇跡的だよ
生きているって毎日は

直接的でも
間接的でもないんだ

きっともっと
やわらかいもので
僕たちはつながっているんだ

不安な雨の夜も
やがてくる朝も

肩寄せ合いながら
凌ぎ合える

君とならきっと
凌ぎ合える

そんな互いの中の
一番の風の糸
飛べない背中に編んでゆく

突然何があっても翼があれば
さ迷う小鳥のような心
温め合いながら

どこにでも飛んでゆける
編み上げた背中の翼で
迷い続けた日々の向こうまでも











詩誌『回生』第あ号(通巻第37号)に関するお知らせ

詩誌『回生』第あ号(通巻第37号) 5月20日付けで発行中です。



画像
 回生を置いている場所

  ・恵文社一乗寺店(京都)
  ・小宮山書店(東京神保町)
  ・アトリエハナコ(東京日本橋)
  ・パソコンパーツショップ「ガレージコム」(群馬県前橋市富士見村)
  ・セーブオン時沢店(群馬県前橋市富士見村)
  ・喫茶ホルン 
  ・書本&cafe magellan(仙台市春日町7−34) 
  ・宮城県立図書館(地域情報室) 
  ・仙台市民図書館 
  ・cafe haven't we met 
  ・せんだいメディアテーク 
    クレプスキュールカフェ脇フリーペーパーコーナー
  ・仙台文学館 
  ・宮城県美術館 
  ・Book Cafe 火星の庭 
  ・cafe Mozart 
  ・cafe Mozart atelier
  ・蔵人(くろうど)(村田町)
  ・大河原町図書館 

   各場所には、10部程度しか置いておりませんので、すでに無くなっている場合がありますのでご注意くださいとのことです。




    詩誌『回生』 担当、編集同人、小熊昭広さんからのお知らせと思い


   通信制高校に関した先進事例のシンポジウムを仙台で開催したい


このシンポジウムで私、小熊が最も参加していただきたい方を、どのような方々に想定しているか書かせていただきます。

 それは、不登校や高校を中退した子供さんの保護者の方です。

 自分の子供がやりたいことをやれずに、悩んでいる。けれど、なかなか我が子と言えども、落ち着いて話ができない。保護者として、どう対応して良いかわからない。将来に向けてどのようなことをしてゆけば良いのかわからない。

 そんな悩みを抱えながら、皆さん、それなりにいろんな方に相談したり、いろんな情報を調べたりして、前に進んでいます。だから、このようなシンポジウムに参加する必要はないと思われる方がほとんどだと思います。

 このシンポジウムでは、若者の自立について、特定の考えや価値観を強く主張するつもりはありません。
パネリストの方々は、それぞれの立場で社会に関わり、子供や若者の自立支援を行っておりますが、皆さん一様な考えをお持ちではありません。私も当然に、違う考えを持っているはずです。

これからの若者たちの自立支援は、こうして行こう、通信制高校はこうあるべきだ、などといったことを確認し合うものでもありません。

お互いに違う考えで活動し、その実際の行動、関わりの中から、得たものを互いにぶつけ合うことで、何か違うものが生まれるかもしれない、と思っています。そして、それが、このシンポジウムへの私自身の期待です。

このシンポジウムは、通信制高校の良さを宣伝するものではありません。もちろん、今、数多くの通信制高校がありますが、それぞれの通信制高校の特色がどうなのか、といったことを話し合うものでもありません。当然に、個々の通信制高校の善し悪しを議論するものでもありません。


子供達、若者達が自立する過程の中で、その学び場の選択肢の一つとして、通信制高校もあるということを、改めて話し合うものです。そして、通信制高校を活用したNPO法人D×Pの先進事例を知ること、今、若者たちの自立を支援するのに、私達個々人がどのようなことができるのかを知る機会になるものと思っております。

 (以上、「READYFOR」ホームページより引用、抜粋)



  このプロジェクトの内容を、もっと知りたいと思われました方は、「READYFOR」ホームページにてご覧になれます。(https://readyfor.jp/projects/successful)(ご自身のSNSやブログに、このシンポジウムに関することを貼付して下さる方も歓迎とのことです。)



以上、詩誌「回生」に関するお知らせでした。

限りなく

もうしばらくは
このままでいさせてほしいの

そんな短い会話のように
今日も春の風は吹いていた

どんなに初夏の香りがしても
今はまだ春だからって

風は深呼吸繰り返すように
止まっては吹いてた

何にもない高台から
遠くを見渡すように

何にもない青空の色の
高さに背伸びするように

限りなく日々を感じさせて
限りなく愛を感じさせて

感じたくても感じられないくらい
何にもない心のエリアまで

私は私でしかなく
そしてあなたもあなたでしかなくて

それぞれがそれぞれであることに
なんだか胸が熱くなった
あの日の真夜中の孤独

眩しい色の花が咲いている
揺れる午後の風

遠い向こう際
長い土手の
真ん中に見える階段

子供が手をつなぎ合って
ゆっくり上りつめてゆく風景

それは限りなく優しさが
続いてゆく時の流れ

誰かのために生きるのではなく
誰かと共に生きてゆきたい

限りなく限りなく
今のあなたと今の僕と今の何かと
















一瞬という一枚を

あの時撮りたかったけど
撮れなかった
胸を踊らせた被写体を

もう一度目とじて
少しずつ思い出してみる

そうして今度は
二度と見失わないように

固く固く意を決して
その瞳の奥で
ぐっとずっと抱きとめるんだ

あと少しで叶いそうだったことも
叶えたいのに
叶わなかったことも

誰しもみな一つの思い出に
変えることができるから

時が経った時もう一度
あの時があったから
今日があると思えるように

今は過去という名に
生まれ変わっていこうとする
すべての思い出を

今日という手のひらと瞳で
ただ頑なに磨き続けていたい

シャッターチャンスはこれから
その両手を緩めるな
あらゆる瞬間が息を放っている

君が掴みたかった
希望という被写体は走り続ける
今日も止めどない明日に向かって

迷っている時間なんていらない
追いかけて追いついて
その手で抱きとめてみせて

追いかけて追いついて
追い越して回りこんで
一瞬という一枚を手にいれるんだ