らいふ

昨日までのことが
まるで嘘のような休日の朝だ

窓の外から聞こえてくる
無邪気な雀たちの声が

かみしめた
食パンの耳を甘くさせる

いれ立ての珈琲の湯気が
淡い香りを立ち昇らせてくる

ゆっくりと近づいてくる
東からの陽に満たされてゆく部屋

一日は速く
一週間は何故か遠くて
やがてひと月に辿り着く
そんな日々を繰り返す僕たちのらいふ

小説にするには
あまりにも地味で
短すぎる僕たちのらいふ

音楽にするには
あまりにも単調で
音階のない僕たちのらいふ

だけど愛されずにいられないのは
ひとりひとりにしか見えない
聞こえない 心が
波打つ胸に宿るから

一日は速く
一週間は何故か遠くて
やがてひと月に辿り着く
そんな日々を繰り返す僕たちのらいふ

そして繰り返される時々の合間に
ふいに差し込んでくるのは
まるで嘘のような休日の朝だ


かみしめた耳に甘く響く
おどろくほど穏やかな朝の光
薄い珈琲の中にまで溶けてゆく

いっせいに飛び立つ雀たちの声
ゆっくりと近づいてくる
東からの陽に満たされてゆく部屋







**MYDEAR/ 新作紹介欄 掲載(一部改変)**

***どうもありがとうございました***




この記事へのコメント

2018年10月08日 19:59
eriさん、時は流れて行きます。

だけど愛されずにいられないのは ひとりひとりにしか見えない 聞こえない 心が 波打つ胸に宿るから

そんな思いがあれば、生きているっていいなと思います。また、心があるからこそ、悲しかったりうれしかったり生きている実感があるのですね。
2018年10月10日 23:09
ふーちゃんへ

そうですよね。心って、見えないけれどあるんですよね。それぞれの中に。

心があるから、色んなことを感じることができる・・・。

とっても当たり前のようなことに思えるけど、とっても大切なこと。埃をかぶったり、汚れたりすることもあるかもしれないけど、自分なりにピカピカに磨いてゆけたらいいですね。

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