三日月

満たされるものはいつも
大きな全円の光を
放っているけど

欠けたものはなぜかいつも
立ち止まることなく
スルーされてゆく

なかったことみたいに
生きたくない
精一杯輝く窓辺の三日月

猫背なクセを
正すだけで伸びる
ささやかな高さくらいになら

日ごと存在の遠くに
少しずつ近づいてゆけるかも

静かに目を閉じれば
遥かなる満月のセレナーデ

吐く息は微かに白く
やがて透き通って
夜の彼方に溶けてゆく

欠けたものに思い悩む夜
打ち明けられないまま過ごす
流星群のような人の雫

尖っては痩せる胸の三日月
思いは重なる
見知らぬ空の隣人たち

眠れぬ夜の部屋の片隅
別々の場所から
見つめている同じ月の形






*** MY DEAR/ 新作紹介 掲載 ***

  **どうもありがとうございました**

この記事へのコメント

2018年02月25日 17:38
eriさん、思えば、月って三日月だったり半月だったり、日々移ろっていきます。その三日月におもいを寄せたeri
さんの詩。いつもeriさんのこまやかな愛情を感じます。詩の世界が現実の想いと重なっていくのか、現実の世界が詩の世界となるのか・・・・。
2018年02月27日 21:16
ふーちゃんへ

お元気そうで何よりです

詩の世界が現実の想いと重なっていくのか、現実の世界が詩の世界となるのか・・・・。

↑この見解って面白いですね。じっくり考えたことありませんでした。何か新しいものに触れたような気持ちになりました。
コメント、どうもありがとうございました

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